おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



FOOLS FALL IN LOVE / THE DRIFTERS 1957

 


「サンデー・ソングブック」2018年11月11日放送のリクエスト特集で、「逹郎さん、お気に入りのドリフターズの曲」というリクエストがあった。

そのときの達郎さんのコメントは


一曲選ぶのは難しいですが、どうしてもと言われたらこれ。
  FOOLS FALL IN LOVE / THE DRIFTERS
1957年、リーバー=ストーラーの名作ですがリードヴォーカルがジョニー・ムーア(Johnny Moore)。ドリフターズの歴史の中ではいちばん好きな人です。死ぬほど好きな曲ですね。全米R&Bチャート10位。傑作です。




ドリフターズはいまも現役として活動しているが、グループ史が非常に複雑。

WIKIに名前があがっている歴代メンバーが、なんと約60名もいるのだ。

分裂やら訴訟沙汰などの揉め事もいっぱいある。

その中で、ドリフターズの公式ウェブサイトの歴史ページで「際立っていた(stood out)」と紹介されているメンバーが、ジョニー・ムーアとベン・E・キングだ。

ベン・E・キングが在籍していたのは58年から60年にかけての2年間で、ソロとして独立してすぐの61年に「スタンド・バイ・ミー」をヒットさせている。(80年代の数年間、グループに復帰した)


ドリフターズの結成は1953年。
そのときの中心人物が、クライド・マクファターとジョージ・トレッドウェル。

クライド・マクファターは歌手だが、ジョージ・トレッドウェルは元トランペッターでマネージャー。
名称権(商標)を持っていたのはこの人なのだが、1967年に他界する。

その後、グループの運営を担ったのは、ジョージの未亡人であるフェイ(2011年に死去)。

ずっとグループは続いているのだから、マネジメント手腕はあったのだろうが、ドリフターズがヒット曲を連発していたのは、1960年代の前半までだ。

R&Bチャート第1位を獲得したのは、次の6曲。
「Money Honey」(1953)
「Honey Love」(1954)
「Adorable」(1955)
「There Goes My Baby」(1959)
「ラストダンスは私に」(1960)
「渚のボードウォーク」(1964)

 

なお、結成初期のオリジナルメンバーたちは、ジョージ・トレッドウェルによって事実上解雇された。
彼らは、商標は持っていないものの、自分達が本当のザ・ドリフターズであるとの自負があり、「オリジナル・ドリフターズ」を結成して活動するが、成功には至らなかった。

 <この項おわり>