ザ・リアル・ユー: ビル・エヴァンス・トリビュート / エンリコ・ピエラヌンツィ、トーマス・フォネスベック
ヨーロッパ・ジャズの巨匠が奏でるエヴァンス・トリビュート
イタリアの巨匠ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi)とデンマークのベース奏者トーマス・フォネスベック(Thomas Fonnesbaek)のデュオによる、ビル・エヴァンス(Bill Evans)へのトリビュート作品。
とはいえエヴァンスの曲は2曲だけで、大半は二人のオリジナル。
奏法も、ことさらエヴァンスを思わせるものではない。
あくまでも、偉大な先達への思いを込めて捧げた作品ということだろう。
なので、ここに“エヴァンスの現代的解釈”を聞こうとすると、いささか肩透かしをくらう。
ただ、ピエラヌンツィの作品としては、十分に彼の持ち味を楽しめる佳作だ。
リリカルで憂いを帯びたその響きは、聞く者の心を、ときに震わせ、ときに和ませる。
トーマス・フォネスベックは、ピエラヌンツィより約30歳年下だが、インタープレイの確かさは、そうしたキャリアの差を微塵も感じさせない。
この二人は2017年、デンマークでのライヴ盤「Blue Waltz: Live At Gustavs」でも共演しており、気心の知れた間柄なのだろう。
Enrico Pieranunzi piano
Thomas Fonnesbaek bass
1. Hindsight - 05:21
2. Only Child - 04:36
3. The Real You - 04:56
4. Passing Shadows - 04:36
5. Our Foolish Heart - 05:39
6. Sno' Peas - 04:47
7. Il Giardino di Anne - 05:07
8. I Will Look After You - 04:12
9. Dreams and The Morning - 04:59
10. Interplay - 03:36
11. More Stars - 03:41
12. People Change - 04:27
13. Bill & Bach - 05:34
<了>
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