参加メンバーの出身地に焦点を当てた意欲作
トロイ・ロバーツはグラミー賞に2度ノミネートされた経験を持ち、コンスタントに活動を続けているサックス奏者。
リーダーアルバムは、この新作『NU-JIVE: Nations United』で14枚を数える。
NU-JIVE: Nations Unitedは、音楽の「普遍性」を表現しているのだそうで、本作では、アメリカ、オーストラリア、ベネズエラ、インド、イギリス、フランス、アイルランド、ポルトガルなど、メンバーの出身国のサウンドに焦点を当てている。
具体的には、インドの古典音楽、西アフリカのポリリズム、ベネズエラのメレンゲ、そしてアメリカのゴスペル、レソウル、ファンクなどだ。
したがって非常に多彩で表情豊かではあるけれども、ごった煮的な印象はない。
演奏の骨格というか枠組みが安定していて、アレンジが洗練されているからだろう。
基本的に開放的でポジティブな演奏なので、聞いていて心地よい。
アメリカではなかなか評判がいいようで、JAZZWEEKのチャートではベスト20位に入っている(2022年8月)
Troy Roberts: saxophone
Tim Jago: guitar
Silvano Monasterios: keyboards
Eric England: electric bass
David Chiverton: drums.
1: Funkafarian
2: Tribes & Tribulations
3: Mind Melder
4: Linger
5: Big Night In
6: Sobrino
7: Big Daddy Ghetto-Rig
8: Five Nations
9: Hypnagogia
10: Dreamstation
<了>
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