アット・ラスト / バックマン=ヨハンソン&ジ・アザーズ
北欧はスウェーデン発、カジ・バックマン(kyd)とマッツ・ヨハンソン(g)の2人を看板とするユニット。
北欧AORといえば、ここのところ注目を集めているのは、なんと言ってもオーレ・ブールードなわけだが、音楽的な指向性はかなり近い。
つまりは1980年代のAORがベース。
爽やかで抜けのいいウエストコーストロックぽいものから、TOTO、ペイジズあたりのロックぽいエッジーなものまで、この時代のAORのおいしいところを自分流に仕立て直した感じだ。
ユニットとしては、これがデビュー作みたいだが、二人ともミュージシャンとしてのキャリアは長いようで、著名なアーティストのバックを努めたこともあるらしい。
二人とも歌は歌わないので、ゲストヴォーカルを迎えているのだが、その数6人。
中には女性ヴォーカルもいて、多彩といえばそうなのだが、印象が散漫になるともいえ、このあたりは評価が別れるところだろう。
これぞというキラーチューンは見当たらないが、楽曲の水準は総じて高いし、アレンジも演奏もこなれていてそつがない。
いまどきのAORの関心がある向きには、チェックして損はないと思う。
もともとは配信だけだったのだが、P-VINEが日本独自にCD化した。
さすがP-VINE、いい仕事をしてくれます。
<了>