おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック2022年06月26日「旅で棚からひとつかみ」

番組中の曲の解説部分を要約して記しています。 ネットに音源があるものは張っていますが、オンエアされたものとはヴァージョン等が異なる場合があります。

1. YOU / 山下達郎 "ソフトリー" 6月22日発売 ニューアルバム
2. TRAVELIN' BAND / CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL '70
3. HOMEWARD BOUND / SIMON & GARFUNKEL '66
4. TRAVELIN' MOOD / WEE WILLIE WAYNE '55
5. TRAVELIN' THROUGH / SMOKEY ROBINSON "WARM THOUGHTS" '80
6. FANTASTIC VOYAGE / LAKESIDE '80
7. ボンボヤージ波止場 / 小坂忠 "HORO" '75
8. TRAVELIN' BAND / 村田和人 "ひとかけらの夏" '83


ニュー・アルバム『SOFTLY』から「YOU」。
新しくタイアップが付いて、菅野美穂さんが出演の朝日生命「あんしん介護」のCMソングになった。
YOU / 山下達郎 


クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、1970年全米2位のプラチナ・ディスク「TRAVELIN' BAND」。
映画『ダイ・ハード』のブルース・ウィリスと子どもの会話のシーンで、CCRの「ミッドナイト・スペシャル」がかかったときに、子どもが「なにこの古い曲」と反応する場面があった。
その場面を見て、だからアメリカはダメなんだ思い、それからCCRを意識してかけるようになった。
TRAVELIN' BAND / CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL 


ツアーで地方を回ることをワンナイト・スタンドという。
以前にマンハッタンズの人たちと話したとき、「家に帰れるのはクリスマスの一週間だけ。一年中世界中を回っているんだ」と語っていた。
そうしたワンナイト・スタンドのなか、「早く家に帰りたい」と歌ったのが、サイモン&ガーファンクルの名曲、1966年、全米5位の「HOMEWARD BOUND」。邦題は「早く家へ帰りたい」。
HOMEWARD BOUND / SIMON & GARFUNKEL 


次はいわゆるルーツ・ミュージック。
テキサス・ブルース、ニューオリンズのリズム&ブルース界で活躍したジェームス・ウェイン。
この人の1955年のヒット・ソングで、ウィー・ウィリー・ウェインの名義で出した「TRAVELIN' MOOD」。
この曲はのちにドクター・ジョンがカヴァーして知られるようになった。
TRAVELIN' MOOD / WEE WILLIE WAYNE 


「旅で棚つか」はこじつけで、旅にまつわるタイトルがついてて、いい曲だったら何でもいい。
スモーキー・ロビンソンの1980年のアルバム『WARM THOUGHTS』から「TRAVELIN' THROUGH」。
TRAVELIN' THROUGH / SMOKEY ROBINSON 


レイクサイドはオハイオ出身の大所帯のヴォーカル・インストゥルメンタル R&B バンド。
1980年の全米ソウル・チャートNO.1の「FANTASTIC VOYAGE」。
マーヴィン・クレイグのベースが炸裂する。
FANTASTIC VOYAGE / LAKESIDE 


小坂忠さんが4月29日に亡くなられた。
70年代は男性ヴォーカリストが少なく、特にキャラメルママ、ティンパンアレイ周辺には男性ヴォーカリストがあまりいなくて、ほとんど孤軍奮闘していた。
1975年の名盤『ほうろう』に収められた細野晴臣さんの曲で「ボンボヤージ波止場」。
voyageは海での旅行のことで、ボンボヤージュは「よい航海を」という意味。
忠さんはクリスチャンなので、ご冥福を、ではなくて、rest in peace。
細野さんの詞曲だが、矢野誠さんのストリングスが絶品。
ボンボヤージ波止場 / 小坂忠 


今日の最後は村田和人さん。
私がプロデュースした1983年のアルバム『ひとかけらの夏』に収録の「TRAVELIN' BAND」。
TRAVELIN' BAND / 村田和人 


<了>