おとのほそみち Jazz and More

行きかふ歌も又旅人也


山下達郎サンデーソングブック 2021年9月5日『棚からひとつかみ』

達郎氏による曲の解説部分を要約して記載しています(青字部分は書き起こし)。ネットに楽曲データがあるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

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1. 悲しみのJODY / 山下達郎
2. GET OFF OF MY CLOUD / THE ROLLING STONES
3. GONE, GONE, GONE / THE EVERLY BROTHERS 
4. RISING COST OF LOVE / DARROW FLETCHER
5. MORE BOUNCE TO THE OUNCE / ZAPP 
6. 'TIL I KISSED YA (LIVE) / THE EVERLY BROTHERS 
7. AIN'T NOTHING WRONG / RONNIE DYSON 
8. 白いアンブレラ / 山下達郎


私はあいかわらずレコーディングやっておりますけれども、なにせ10年ぶりになる作品でございますので、この間、モチーフといいましょうかですね、曲のネタをたくさん作ってありまして(笑)
あ、これも。あ、これも。
って、後からやろうという、いつものパターンですね。
永遠にもう何曲か作りたいという、そういうように延々やっておりますが。
おおむね順調という感じでございますので、お楽しみにお待ちいただきたいと思います。

おかげさまで30年前のオリジナル・アルバム「ARTISAN 」のリマスター版、たいへんご好評をいただいておりまして、オリコンのベスト3に入りまして。
お買い上げいただいた皆様、誠にありがとうございます。
先週金曜日からシアター・ライヴの配信も始まりまして、それもご好評頂いております。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。

というわけで9月に入りまして、今日はちょっとレコーディングにテンパっておりますので、一息つきまして、レギュラープログラム『棚からひとつかみ』
山下達郎のレコード棚からアトランダムにいろいろとお聴きを頂きますが、ここ数か月ですね、たくさん、たくさんリクエスト頂いております。
55分の番組で、どうしてもこぼれてしまいます。
ストックが溜まっておりますので、それをですね、皆さんから頂いたリクエストの中から選んでですね。リクエストカードは個人情報の関係で、そんなに長く持っておられませんので。
どんな方からいただいたリクエストか、わかんなかったっりするんですけども(笑)
残り物には福がある、という(笑)
残り物に福の棚つか
そんなような感じで、やってみたいと思います。

最近はリクエストいただくリスナーの方も濃いので。
私が、自分がアトランダムに選んだ曲もですね、リクエストたいだく曲も、あんまり変わらない。
そういう今日この頃になって参りましたけれども、気楽にいきたいと思います。

夏の終わりなので、この曲リクエストいただいております。
1983年の私のアルバム「MELODIES」から「悲しみのJODY」

悲しみのJODY / 山下達郎

 

GET OFF OF MY CLOUD / THE ROLLING STONES


あいかわらず訃報が、もう、後から後から届いてまいりますが、ローリングストーンズのドラマーでありますチャーリー・ワッツが亡くなりました。
私たちの世代では、やっぱりローリングストーンズ、当時のバンドはですね、ドラムとベースが肝でございます。
上手いドラム、上手いベースのバンドは長持ちするという。
特にイギリスのバンドは、やっぱりリズムセクションがみなさん強力で、スタジオミュージシャンの助けを借りなくても独特の音が作れるという、そういう時代でございます。
ストーンズでございますが、たくさんお便りをいただきまして。
『達郎さんが思うチャーリー・ワッツといえばこの曲というローリング・ストーンズの曲をお願いします』という。
私、チャーリー・ワッツのタイコといったら、これです。
「ゲット・オフ・マイ・クラウド」
1965年の全米ナンバーワン。
私が中学1年の時のヒット曲でございます。邦題「ひとりぼっちの世界」
何で「ひとりぼっちの世界」?
「ゲット・オフ・マイ・クラウド」ですから「ぼくの雲から降りろ」という直訳ですけど、なんでこれが「ひとりぼっちの世界」なんだと。
昔ですね、そういうことを思っておりましたら、ものの本に書いてありましてですね。
ことわざで「二人だと仲がいいけど、三人になると喧嘩してしまう」という、そういうことわざがあるんだそうです。
それなのに、この歌の場合はですね、二人でも喧嘩になってしまうから、オレは一人になりたいんだと、要するにそういう歌なんですね。
それでオレの雲から降りてくれって。オレはひとりになりたいんだと。そういうような意味だそうです。
むかーし読んだものの本に書いてありました(笑)
チャーリー・ワッツいなくなると大変ですね。

 

今日はもう一人大物の訃報があって、エヴァリー・ブラザーズのお兄ちゃん、ドン・エヴァリー。
私がいちばん好きなエヴァリー・ブラザーズの曲といえば1964年、全米31位の「GONE, GONE, GONE」。何度も番組でかけている。
大瀧さんが生きておられたなら、新春放談でひと盛り上がりできるのだけれども。

GONE, GONE, GONE / THE EVERLY BROTHERS


次はブラコン。
ダロウ・フレッチャーはミシガン生まれのシカゴ育ち。
1979年の「RISING COST OF LOVE」はもともとは1978年、黒人女性シンガーのジーン・テレルのアルバムの収録曲。
作曲はゼイン・グレイとレン・ロン・ハンクス、プロデューサーのボビー・マーティンの共作。
他にもミリー・ジャクソンなどのカヴァーもある。
グレイ&ハンクスのファンなのでいつか特集してみたい。

RISING COST OF LOVE / DARROW FLETCHER

 

たまにはファンクものを。
1980年頃に聴きまくったザップ。ロジャー・トラウトマン率いるファンク・バンド。
トーキング・モジュレーターを駆使した斬新なサウンドで一世を風靡した。
1980年、全米ソウル・チャート2位のデビュー・ヒット「MORE BOUNCE TO THE OUNCE」。
MORE BOUNCE TO THE OUNCE / ZAPP

 

エヴァリー・ブラザーズは「GONE, GONE, GONE」だけでは心残りなんでもう一曲。
兄弟が仲違いして長い間絶縁状態だったが、1983年9月23日にイギリスのロイヤル・アルバート・ホールで仲直りのリユニオン・コンサートを行った。
これは歴史に残る素晴らしいライヴでビデオにもなっている。私のいちばん好きなライヴビデオで何回も観た。
その中から1959年のヒット曲、全米4位。スタンダード・ナンバーになっている「'TIL I KISSED YA」。
TIL I KISSED YA (LIVE) / THE EVERLY BROTHERS


ロニー・ダイソンはイースト・コーストの出身だが、アルバム『LOVE IN ALL FLAVORS』はシカゴでのレコーディング。
1978年にシングル・カットされた「AIN'T NOTHING WRONG」。
AIN'T NOTHING WRONG / RONNIE DYSON 


来週はですね、なぜか恐怖の聴取率週間でございます。
何をやろうかと、ディレクターの山岸君が、いろいろ案を出してきたんですけども。
(リスナーから)
『ほとんどの動物はやったと、リクエスト特集でおっしゃっていましたが、竜はどうですか。そういえば昔ブルースリーが大好きで「燃えよドラゴン」など、何度も見ていました。動物ではないけれど。
竜は神様の使いで縁起もいいそうです』
で、山岸君が架空の動物で棚つかはどうだと。
ま、それでいってみようか。
これがいったい聴取率週間に効果があるのかどうか全然わかりませんが。
来週はそういうわけで「架空の動物で棚からひとつかみ」

 

今日はこのへんで。
東京は、雨がちなので、こんな一曲。
2005年の私のアルバム「SONORITE」に入っております。
シングルカットもしました。
白いアンブレラ / 山下達郎

 

<了>

 

SONORITE(通常盤)

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  • アーティスト:山下達郎,RYO
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