ウィル・ダウニングは1963年生まれ。
ニューヨーク・ブルックリン出身のシンガー・ソングライター/プロデューサー。
日本での人気、知名度は決して高いとは言えないが、1988年のデビューからもう30年以上、コンテンポラリー・ジャズ、R&Bの分野でコンスタントに活躍をしている。
特にバリトン・クルーナーとして、屈指の存在だ。
2021年リリースのアルバム『Song Garden』は、オトナ感満載のスムーズでメロウな音世界を展開。
全7曲、約30分とコンパクトな内容ながら、実に味わい深い歌と演奏を聞かせる。
ロバート・グラスパーのバンドなどで活躍し、現代ジャズの最先端と目されるベーシスト、デリック・ホッジ(Derrick Hodge)の参加も見逃せない。
音はアダルトだが、昨今の社会情勢を鑑みてか政治色の強い作品も多く、下に貼り付けた「Stand Up」などは、歌詞もMVの内容も重いメッセージを放っている。
私が2021年に、最もよく聴いたアルバムの一枚だ。
<了>