ディス・ランド / セオ・ブレックマン&ウェスタリーズ
セオ・ブレックマンはドイツ生まれで、1990年頃からアメリカで活躍しているジャズ・ヴォーカリスト。
これまでに10枚以上のリーダーアルバムがある。
ウェスタリーズは、ニューヨークを拠点とする、金管のカルテットで、トランペット2本、トロンボーン2本という、やや変わった編成。
アンサンブルや音色の広がりとか考えれば、サックスとか入れそうなものだけど。
で、両者が共演したのがこのアルバム。
セオはこれまでも、サンフランシスコ響など、大きな編成のアンサンブルとの共演経験が豊富。
ドイツ生まれだから、かどうかは知らないが、クラシックのベルカントぽい発声もする人なので、ナマ楽器との相性は非常に良いようだ。
ナマでも弦楽4重奏とかをバックにしたヴォーカルなら、ジャズ~スタンダードにいっぱいあるが、金管4本というところが、この作品の特徴。
とにかくウェスタリーズ、今回はじめて聞いたのだが、もうやたらめったらウマい。
音はハートウォームだし、グルーヴはいいし、アンサンブルの緩急も見事。
金管だけって、アレンジのセンスがないと、すごくつまんない、極端にいえば応援団のマーチみたいになっちゃいかねないけど、彼らのアレンジは素晴らしい。
この4本の金管に煽られるように唄うセオも、楽しげでいい。
ナマで鑑賞したいですね。ぜひ。
<了>
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