ザ・パラブル・オブ・ザ・ポエット / ジョエル・ロス
当代随一のヴィブラフォン奏者ジョエル・ロスのブルーノートからの3作目。
新進気鋭の若手アーティストを集め、8人編成によるレコーディングだ。
7つの楽章からなる組曲形式になっていて、歌のない歌劇というか、ちょっとカーラ・ブレイを思わせる感じもある。
「メロディと即興の間の境界線を曖昧にすること」が演奏のコンセプトだそうで、その言葉通りだと、観念的で難解そうに思えるが、実は結構メロディアスで情緒的なフレーズがいっぱい出てくる。
今までの彼の作品よりも、むしろ親しみやすい感じさえある。
若手中心のメンバーの演奏からも存分に才気が感じられ、特にソロアルバムが高評価を得たサックスのイマニュエル・ウィルキンスが、ここでも良い仕事をしている。
Joel Ross - Vibraphone
Immanuel Wilkins - Alto Saxophone
Marquis Hill - Trumpet
Maria Grand – Tenor Saxophone
Kalia Vandever - Trombone
Sean Mason - Piano
Rick Rosato - Bass
Craig Weinrib - Drums
<了>
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