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【JAZZ新譜】気鋭のトランペッターによる音の絵巻 Soundtrack / Jeremy Pelt (2022)

サウンドトラック / ジェレミー・ペルト

Soundtrack

Soundtrack

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アメリカのジャズチャートでは、ずっと上位にいる。支持が厚いようだ。

 

リリース元の情報が充実しているので、そのまま貼り付けておく。

現代を代表するジャズ・トランペッター/作曲家/作家、ジェレミー・ペルトがHIGH NOTE RECORDSより放つ、クインテット編成で臨んだ3枚目のアルバム。
リスナー自身の内面世界を一つの物語に見立てその「サウンドトラック」を目指した一枚。

00年代初めに頭角を現した後、10年代の初めにアコースティックな演奏からエレクトリックな演奏に大きく路線を変更をしたペルトは、ここ数年再び、アコースティックの路線に回帰していた。

本作の特徴はムーグシンセサイザーやメロトロン(珍しい!)といった電子楽器を用いている点。
これだけ聞くと、またエレクトロニカ路線に戻ったのかと思う向きもあるかもしれないが、実際は逆。
ペルトはそれらを控えめに使い、グループの音色のパレットに見事に組み込んでいる。
時折70年代のインディペンデント・ジャズのような雰囲気が出て、良いアクセントに。
また、フルートが2曲で使用されており、色彩のスペクトルに新たな一面を加えている。

表題曲でありペルト初期の未録音バンド「Creation」のために作曲されたM-2は、ソフトなグルーヴ、豊富なメロディにインプロが絶妙に絡みあうペルトらしい一曲。
他にも、マルグリュー・ミラーの「Second Thougts」にインスパイアされたM-3や、二曲一対のM-4・M-5など、まるで万華鏡のような色彩のタペストリーを紡ぐペルトの魔術には脱帽せずにいられない。

 


Jeremy Pelt (trumpet)
Chien Chien Lu (vibraphone)
Victor Gould (piano, (tracks 2, 3, 4, 6, 7 & 8), Fender Rhodes (tracks 1, 5, 7, 9 & 10)
Vicente Archer – acoustic bass (tracks 1, 2, 3, 4, 6 & 8), electric bass (tracks 1, 5, 7, 9 & 10)
Allan Mednard (drums)
Anne Drummond (flute, tracks 4 & 5)
Brittany (Anjou Mellotron (track 5), Moog Sub 37 (track 7)

 

1.Picking Up the Pieces 6:21
2.Soundtrack 5:59
3.Be the Light 6:35
4.Part 1: The Lighter Side 0:27
5.Part 2: The Darker Side 3:56
6.Elegy 3:16
7.I’m Still Standing 3:45
8.I Love Music 4:19
9.Shifting Images 5:26
10.You and Me 4:10

 

<了>

 

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