おとのほそみち

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山下達郎サンデーソングブック2022年10月2日「30周年記念:1992年10月02日 番組第1回 アーカイブ」

番組中の曲の解説部分を要約して記しています。 ネットに音源があるものは張っていますが、オンエアされたものとはヴァージョン等が異なる場合があります。 

1. DOWN TOWN (ORIGINAL SINGLE MIX) / SUGAR BABE '75
2. DON'T YOU CARE / THE BUCKINGHAMS '67
3. JOLIE / AL KOOPER "NAKED SONGS" '72
4. HEY GYP (DIG THE SLOWNESS) / DONOVAN '66
5. LET'S LIVE FOR TODAY / THE GRASS ROOTS '67
6. JOANNA / SCOTT WALKER '68
7. MEMPHIS SOUL STEW / KING CURTIS '67
8. GOING BACK TO MY ROOTS / LAMONT DOZIER "PEDDLIN' MUSIC ON THE SIDE '77
9. 家に帰ろう / 竹内まりや 

 

サンデー・ソングブックは、1992年10月3日に土曜日午後3時からサタデー・ソングブックとして放送がスタート。
本日10月2日でめでたく30周年を迎え31年目に突入した。
JFNネットワークでも長寿番組の仲間入りをしている。
JFNでは数年前まで渡辺貞夫さんがレギュラー番組を担当していたけれど、その番組が終わってサンデー・ソングブックが最年長になっている。
あとは身体が続く限り頑張っていきたい。

30周年の記念、区切りなので今日は「1992年10月02日 番組第1回 アーカイブ」。
番組がスタートした日と同じ選曲で。
ただ、曲順は今の趣味と違っていて、何でこの曲順なのかと思ったので、選曲は同じだが、今のセンスで曲順を変えた。

一曲目はシュガーベイブの「DOWN TOWN」。今日は寝技でオリジナル・シングル・ミックスを。
DOWN TOWN (ORIGINAL SINGLE MIX) / SUGAR BABE


ザ・バッキンガムスはシカゴのグループ。
グループのCHICAGOの前身サウンドというか、プロデューサーのジェイムズ・ウィリアム・ガルシオがそういう感じで進めたグループ。
代表作「DON'T YOU CARE」は1967年、全米6位。
ジェイムス・ホルヴェイという素晴らしいソングライターの作品。
番組がはじまったころはオールディーズのCD化が進められていたので、リイシューCDを努めてかけるようにしていた。
DON'T YOU CARE / THE BUCKINGHAMS


アル・クーパーも初CD化の作品。
1972年の『NAKED SONGS』(赤心の歌)はアメリカではヒットしなかったが、日本では異常に受けた。
今でもアル・クーパーが全作CD化されたのは日本のみという感じ。
『NAKED SONGS』でアトランタ・リズム・セクションをバックに録音されている「JOLIE」は、今聴くとアル・クーパーの歌が追いついていないのでヒットしなかったのかなという感じ。でも曲は素晴らしい。
JOLIE / AL KOOPER 


CD化といえばライノが神様という時代。
1972年に出たボ・ディドリーのビートで演奏している曲を集めたコンピ『BO DIDDLEY BEATS』の中の一曲。
ドノヴァンが一人でボ・ディドリーをやってる1966年の作品で「HEY GYP」。
HEY GYP (DIG THE SLOWNESS) / DONOVAN 


グラスルーツも確かこの時代にCD化されたもの。
P.F.スローン特集のときにも話したが、グラスルーツは最初実体がなかった。
「LET'S LIVE FOR TODAY」は元々はイギリスのグループがイタリアに行ってヒットさせた曲の英語ヴァージョン。
日本ではテンプターズの日本語ヴァージョンでヒットした。
1967年のベストテン・ヒットで邦題「今日を生きよう」。
いわゆるフォーク・ロックでプロデュースはスティーヴ・ヴァリとP.F.スローン。
元々グラスルーツは架空のグループだったが、それが実在するグループにグラスルーツと名前をつけてやったけど、その人たちがまた逃げちゃった。
二代目のグループでロブ・グリルというリード・ヴォーカルがいい声しているので、この人たちで続けた。
日本盤CDに上柴とおるさんが解説をきちんと書いてるので、そちらの方でご確認を。
LET'S LIVE FOR TODAY / THE GRASS ROOTS 


スコット・ウォーカーの特集を番組でやって、続編をやろうとしたら、コロナでできなくなった。
1968年、全英7位、トニー・ハッチの名曲で、アレンジも素晴らしい「JOANNA」。
JOANNA / SCOTT WALKER 


続いてサザン・ソウル。
キング・カーティスはR&B界を代表するサックス奏者だったが若くして亡くなった。
1967年、R&Bチャート6位、全米33位の代表曲「MEMPHIS SOUL STEW」。
私の曲「RECIPE(レシピ)」のようにシチューの作り方を楽器に喩えている。
MEMPHIS SOUL STEW / KING CURTIS


1992年10月3日、最後にかけた曲は、先日番組でもかけたラモント・ドジャー。
先頃のラモント・ドジャーの曲はリスナーからの反応が素晴らしく良くて「もっと聴かせろ」というお便りが来てる。1977年のアルバム『PEDDLIN' MUSIC ON THE SIDE』に入っててシングル・カットもされた「GOING BACK TO MY ROOTS」。
同じ1977年にアレックス・ヘイリーの小説『ルーツ』がテレビドラマ化されて、アメリカでも日本でも大ヒットした。
いわゆるクンタ・キンテ。
これにインスパイアされて、南アフリカ出身のトランペッター、ヒュー・マセケラに声をかけて共作した。
キーボードがジョー・サンプル、ドラムがジェームス・ギャドソン、すごいグルーヴの曲。
アルバム・ヴァージョンは9分もあって、どうしてかけたのか全然記憶にない。
シングルを持ってないのでショート・ヴァージョンに編集した。
GOING BACK TO MY ROOTS / LAMONT DOZIER 


1992年10月22日に竹内まりやの『QUIET LIFE』が発売。
今年8月30日には『QUIET LIFE(30TH ANNIVERSARY EDITION)』が出た。
後発シングルとして11月10日に出たのが、おなじみ「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」
家に帰ろう / 竹内まりや 


<了>