おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック 7月28日「ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ特集」パート3 書き起こし

 

曲の解説部分を書き起こしています。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。 ネットに音源があるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

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1. MEAN TO ME / JOANIE SOMMERS 
2. PLEASE DON'T PRETEND AGAIN / THE HONEYCOMBS 
3. WAS I DREAMIN'? / THE CASCADES 
4. LAST KISS / J.FRANK WILSON & THE CAVALIERS 
5. I COULD EASILY FALL (IN LOVE) / CLIFF RICHARD & THE SHADOWS 
6. HEAVEN HELP US ALL / BROOK BENTON WITH THE DIXIE FLYERS 
7. SOME KIND OF WONDERFUL / SOUL BROTHERS SIX 
8. COME BACK MY LOVE / THE CARDINALS 
9. ON THE WAY HOME / BUFFALO SPRINGFIELD 

(スペシャル・ゲスト:宮治淳一氏)

 

達:風邪で寝ていたときに宮治淳一さんに助けて頂きまして。
彼が全面的に、選曲、プロデュース、監修したワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツの5、6、7、8、9、10。
5、6、7は昨年の10月
8、9、10は今年の4月
計6枚
ここからピックアップしてお届けしようと思ったんですけども、1週間ではとても間に合わない。
5、6、7、8につま先突っ込んだところで終わってしまいました。
で、今日は9、10。
この9、10というのが、また(笑)
大瀧詠一さんが、1970年代から80年代にかけてラジオ日本、当時はラジオ関東ですが、そこで、オンエアしておりました「ゴーゴー・ナイアガラ」。
なんと、これのですね、曲目リストから宮治さんがワーナーのカタログのものをピックアップして、権利をクリアして、それで2枚CDを作って。
もう、超(笑)
で、宮治さん、去年の暮か、ゴーゴーナイアガラのアーカイブをやったんですよね。
宮:はい、全部は当然、放送できないんで。十何回か、やらせて頂きました。
達:それの延長で、自分がプロデュースしてるので、ポップ・ロック・ナゲッツ大瀧詠一ゴーゴーナイアガラスペシャルPart1&2というのをやりました。
今日は、それを中心で、大瀧さんの話を交えつつですね。
今日も、宮治淳一さんにお越し頂いて、いろいろと。
超マニアックでございます(笑)
いいんです。サンソンらしいサンソンになってまいりました(笑)
『ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ特集 Part.3』



 達:先ほども申し上げましたけれども、ゴーゴーナイアガラの特集をラジオ日本でされましたけれども、ゴーゴーナイアガラ自体は聴いてたんですか、宮治さんは。
宮:75年の確か6月に始まったんですけれども、ちょうど大学入ったころで。
一番オールディーズを聴きたくてしょうがない時期だったので。3時ですよ。
達:夜中のね(笑)
宮:朝なのか夜なのかわかんない微妙な時間帯で。ま、それまで起きてられないので、時計をねじ巻いて、3時になるとリーンと鳴って。
達:目覚ましね。
宮:120分のカセットをパッと押して。で、また寝ると。
でも3回に1回はですね、起きれずに、そのまま(笑)
達:(笑)
宮:というくらい(笑)それほど熱心に聴いてたわけではありませんが、ま、いいオールディーズの教科書的な。
達:プレイリストは全部残ってるんですか。
宮:残ってますね。
達:音は100%ないですよね。
宮:ほぼ100%。
達:それ、大瀧さんが自分で持ってきた。
宮:なんかカセットらしんですよ。持っていらっしゃるのが。
局にあずけたのは消去された。消去する前にダビングしておいたカセットが今のマスター。
達:曲目リストをチェックして。ワーナーのカタログだけ抽出して。何曲くらいあったんですか。
宮:なんだかんだと言いながら、5、60曲ですね。
達:5、60曲。ほー。
宮:それと今まで出たものと重ならないもので。
達:なるほど。
宮:かつ、いいものである、というふうにとなってくるとですね、せいぜいVOL.2かな。でも、まあ50曲くらいいけましたのでね。あ、もっとありましたね。100曲くらいはありました。
達:27×2ですもんね。
宮:100曲くらいありましたね。だから5割くらいですね、ここに入ってるのは。
達:これだけのことを語れるくらい濃いことやってるんですね(笑)
で大滝詠一さんのゴーゴーナイアガラのプログラムから抽出しましたワーナーのカタログ、ポップロックナゲッツvol.9ゴーゴーナイアガラスペシャルPart1の中からジョニー・ソマーズ。ワーナーの女性シンガーはみんないい声をしてるんです。この人とかコニー・スティーブンスとか。
宮:声が素晴らしい。誰が聞いてもすぐわかる。
達:一発取りに近い世界ですからね。この頃は。
宮:ジョニー・ソマーズうまいですね。僕ジョニー・ソマーズに会ったことがあるんですよ。
達:どうして。
宮:1995年にカリフォルニアのオレンジカウンティというところでレコード蚤の市みたいなのがあったんです。そこに行ったらジョニー・ソマーズさんがブースを出していて。小さい体でキュートで、新しく出したCDを売ってたんですけれども、それでサインしてもらって。実は私これから日本に帰るんですけれどもワーナーミュージックというところに就職します。是が非でもあなたのカタログはCDにして出したいと思いますと言ったら、本人が喜んじゃって。早く出してねと。
達:(笑)
宮:早くはなかったんですけど、なんとかここで追いついたと。
達:それで大瀧さんが選んだ曲が、また。
宮:シングルでもなんでもない。
達:アルバムの中の1曲で、しかも古いスタンダードですからね。いろんな人がやってますから。
宮:この曲は聴くのが初めてですね。こういう曲があるのは知らなかった。
達:ぼくはドリス・デイで。
宮:ああ、ドリス・デイ。
達:でも19世紀と言っていいくらい古い曲なんですよ。
ジョニー・ソマーズ、1962年の有名な「Johnny Get Angry」が入っている「Sings Johnny Get Angry And Other Pops」と言うアルバムに入っております「Mean To Me」
好きなんですよね。この次にコニー・スティーブンスが入ってますし。
その次はアルマ・コーガン。
宮:女性が続いてますねー
達:そういう具合に編成したんでしょ。
宮:そうですね。続いてますねって他人事のように言っちゃいけないですね。選曲したのは私ですもんね。
達:大瀧さんはジョー・ミークと言うイギリスのプロデューサーの大ファンでして。
宮:でもあの当時、ジョー・ミークって言ってる人はほとんどいないですよね。
達:最初はトルネイドースとかハインツとか、「霧の中のジョニー」とか。
宮:ジョン・レイトン。
達:そんなブリティッシュロックの中の一つにハニーカムズというのがありまして、ハニーカムズの出世作というのが「Have I The Right」。へんてこなトレモロギターが入ってるやつですけれども、そのなぜかB面。宮治さんは意識してやってるわけですか。
宮:そんなことはないですよ。いろんな曲がかかったんですが、ハニーカムズは相当かかってるんですよ。だけどやっぱりアルバム化されていないB面を選んでと言う着眼点。
達:ノット・オン・アルバムですからね。
宮:これはかけざるを得ない。
達:1964年の1曲ですが、この頃はシングルを買ったら370円とか330円とか、そういう時代ですから。まだサラリーマンの初任給が3万とか4万とかいう時代に、300円代ですから。アルバムは1800円とか、嗜好品で高級嗜好品ですから、もう隅々まで聴きまくると。必ずB面もないがしろにしないで。
宮:B面も絶対に聴きます。
達:ですのでこうして大瀧さんみたいな人はB面をかけるんです。
宮:B面を気に入ることもあるから。
達:いいんですよ。A面より良かったりするんです。
宮:たまにあります。
達:1964年のハニーカムズ「Please Don't Pretend Again」 


 達:日本ではこっちがA面になったと言う。ドラマーが女性だというだけで話題になる。ハニー・ラントリー。
宮:僕は最初は歌っている人はそうだなと思ってたんですけどね。ドラムだと。
達:インディな音ですよね。
宮:ねえ。
達:ジョー・ミークは変わってますからね。
次のこれも今日の3曲目ですけども、全部ヒット曲じゃないんですよ。カスケーズ。
宮:普通は「悲しき雨音」ですけどね。
達:カスケーズのアルバムは1枚しかないんですけれども、その中に入っている曲、しかもB面の最後から二曲目。
宮:(笑)一番聞かない。
達:でもB面の一番最後が「悲しき雨音」なんですよ。その1曲前で。
宮:なるほど、露払いですね。
達:(笑)1963年、カスケーズ「Was I Dreaming?」



達:資料によりますと大瀧さんは夢特集というのやったそうです。
宮:夢というタイトルがつく曲を。
達:でもこれ「Come Go with Me」プラス「All I Have To Do Is Dream」プラス「Dreamin」。
宮:(笑)「Dreamin」はバリー・デ・ヴォーゾンが作った曲ですから。
達:三つ一緒みたいな。
いつのまにか9から10にうつっています。
次は、あの当時デスソングと言いましょうか、ティーンエイジャーの交通事故死とか、レースで死んじゃったとか、実際にモータリゼーションが始まってきた時で、そういうのが多かったんです。
宮:現実にね。
達:免許が日本人よりも若くとれるんですよ。
宮:17歳とかね。
達:バァーとバイク飛ばして。
宮:ということがあってこの曲ができた。
達:そういうものの代表的な1曲。これ何年だったっけ。
宮:64年ですね
達:何位だったっけ。
宮:確か1位だったんじゃないかな。記憶が曖昧で、1位じゃないかこんな曲。
達:あ、2位。
宮:こんな曲って言っちゃいけない(笑)
達:ひどいやつ(笑)
宮:こんなインディな曲が2位まで行くとは、やっぱり共感を得たんですね。
達:インディな曲でヒットしたやつっていうのは、昔やったことがあるんだけれども、「ホット・パストラミ」とかね。
宮:聞いたことのないレーベルの。
達:なんでこんなもんがと。うちの奥さんが必ずやめてくれという曲が何曲かあって、ダーテルスの「ホット・パストラミ」、それと「Love you so」。イントロのクラベスがデタラメに外れてるじゃないですか。
宮:ちょっとずれてますよね。
達:気持ち悪いと。余談ですが。
宮:インディはそういうもんですね。
達:1964年、全米2位の大ヒット。J.フランク・ウィルソン「Last Kiss」



達:大滝さんはこの曲が好きでね。
宮:あーそうなんですか、やっぱり。
達:デスソングが好きだったんですよ、あの人。「Tell Laura I Love Her」とか、あれジェフ・バリーですから。
宮:「Endless Sleep」とか。
達:「Leader of the Pack」
そういえばドン・ウィルソンが「Tell Laura I Love Her」歌ったんですよ、コンパクト盤で。
宮:ヴォーカルもので。
達:そう。「FEEL SO FINE」と「ANGEL」とオリジナル曲と「Tell Laura I Love Her」歌ってて、そこで僕は初めてバリーというクレジットを見て。
宮:これは誰なんだと。
達:だんだん作家に興味が出てきた時で、それがジェフ・バリーという人で。
宮:アーチーズとか、そういうところにいくわけ。 
達:後にバリー=グリーンウィッチという人だなと、そういうのを思い出してしまう。

達:ところで宮治さん、さきほどのJ.フランク・ウィルソンの「ラスト・キス」なんですけど、僕、今日、アルバム持ってきたんです。このアルバムの表は、男性が女性を抱いているという。
宮:交通事故にあった。
達:ファーストプレスは女性の額からちょっと。
宮:ちょっと血が出ているような演出だったんですね。ところがですね、やっぱり、これは問題だと。いろいろ批判の声があってですね。セカンドプレスから、そこをリタッチして血が流れていないという。
達:ファーストプレスは高いですよね、きっとね。
ママス&パパスのファーストアルバム「California Dreamin’」が入ってるやつ。
あれ、便器が写ってるって。
宮:高いですよね、便器バージョンは。
達:持ってますよ、僕、それ(笑)
宮:持ってます?便器バージョン(笑)
達:(笑)バカですね。ラジオだとなかなかね。でも今回はオリジナルシングルとかをホームページにあげてるんですけれども、今回はポップロックナゲッツのジャケットしか載ってませんから。
宮:ありがとうございます。
達:ポップロックナゲッツ10、ゴーゴーナイアガラスペシャルpart2、大瀧さんの好きなクリフ・リチャード。
クリフ・リチャードの64年、全英9位。これは日本では大変ヒットしました。フランスのシェイラと競作で。
宮:フランスのェイラもかかってましたね。
達:すごくかかってました。でもこれはシャドウズのメンバーのオリジナル作品で、いかにも大瀧さん好みのエレキサウンド。クリフ・リチャード&シャドウズ、邦題「いつも青空」「I Could Easily Fall (In Love With You) 」

達:これ日本盤のシングルを持っていたはずなんですけれども、棚を見たら見つからない。どっかに紛れ込んだ。どうしたらいいんだろう。「いつも青空」
宮:いい邦題ですよね。
達:東芝の人たちが考えそうな。
宮:(笑)そうですか。
達:それが段々70年代80年代になると電撃のなんとかとか。
宮:はいはい、地獄のとか。
達:あとは何でもかんでも恋のなんとかとか。昔の「ドントまずいぜ」とかいいですよね。
宮:(笑)どうまずいんですかね。
達:話が逸れます。これで新春放談やりましょうか。面白いかもしれない。
それで私vol.7にまだ心残りがあるんです。
宮:お好きだと言われてましたね。
達:R&Bのこの選曲の妙と言いましょうか、変態と言いましょうか。何ともいわく言い難い。選曲の根拠というのは全く見えないですけれども。ソウル・ブラザーズ・シックス。グランドファンクのヒット曲の「Some Kind Of Wonderful」のオリジナルとか、色々あるんですけれども、今日はちょっとメロウなやつで、ブルック・ベントン、なんでこれを選んだのか。
宮:ブルック・ベントンを選んだというよりこの曲を選んだんです。
この曲はロン・ミラー、モータウン系のライターですよね。これは当時スティービー・ワンダーのヒット曲で知ってたんですよ。この曲がものすごく好きだったのです。色々調べてみたらなんとブルック・ベントンがやっていると。
達:「Gospel Truth」というゴスペルのアルバムなんですよね。
宮:そうなんですか、全然知らなくて。
達:セカンドアルバムかなんかの先行シングルのB面なんです。
宮:B面なんですか(笑)
達:B面なんですよ。アリフ・マーディンのプロデュース、アレンジで質は抜群です。
宮:僕も聞いたら良かったんで、これはぜひ入れたいと。
達:これ南部のレコーディングなんですよね。深みが。
宮:ゴスペルシンガーズを従えての。
達:ええ。1971年のリリースです。「Heaven Help Us All」


宮:いい音してますね。
達:いい音してますね。南部のミュージシャンは情緒があります。
時間が結構あることが分かったので、先ほどお話に出たソウルブラザーズシックス。
宮:いいですね。
達:のちにグランドファンクがカバーしましてベストテンヒットにするんですけど、そのオリジナルです。1961年、これもチャート入ってます。91位。引っかかっている。これはニューヨークでしょう。
宮:67年ですね。ニューヨーク。
達:フィラデルフィアのDJがジェリー・ウェクスラーに紹介して、リリースの運びになったと言う。グランドファンクと言っても、もうかなり後期のヒット曲ですが「ロコモーション」の後ぐらいですけれども、そのオリジナルバージョン。よくこんなもんを、あなた。
宮:一応チャートに入ってたということで。
達:「Some Kind Of Wonderful」


達:しかし、ドラムとベースとギターしか聞こえないんですけど、ボーカルグループなんですかね。分からないですね。人数分が聞こえてきません。
宮:その3人に最後にわっとコーラスが出てきて、それで6人と言う。
達:スリードッグナイトですかね。
宮:そうそうそう(笑)その方式で。
達:でもギター、ドラム、ベースだからグランドファンクもやろうと思ったのかな。その時にはキーボードいるしな。わかんないな。
で、ですね宮治さん。8のドゥワップなんですが、ここにレンズの「Come Back My Love」が入ってるんですけども、これレンズの曲なんですがカーディナルスがカバーしてて。
宮:カーディナルスがカバーを。
達:レンズがオリジナルなんですけどもカーディナルスがカバーしてて、実はこっちの方が出来がいいんです。
宮:そうなんですか(笑)
達:同じ年のリリースなんですがカーディナルスはCDが出ないんですよ。
宮:レーベルはどこですか。
達:ジャスミンですけど。
宮:オリジナルは。
達:アトランティック。
宮:アトランティックのが出ないんですか。
達:ようやく2012年にジャスミンからカーディナルスのベストのCDが出て、ようやくブートじゃないCDで聞けるようになったんです。レンズもかけないのにカーディナルスかと言われるかもしれないけど、レンズのオリジナルバージョンはvol.8をお買い上げ頂いてお聞きください。「Come Back My Love」

 達:完璧な一発取りです。1955年の「Come Back My Love」
というわけで3週間、宮治さんにお付き合いいただきまして、宮治さん全面プロデュース「ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ」、まだ先がありますからね。
宮:はい、がんばりたいと思います。
達:ドゥワップ・ナゲッツの続編やります。バリアント特集なんていいかなと。
宮:本当にやってくれるの(笑)宿題が....
達:やっぱりストラテジックって名前の通り。
宮:戦略的にやる。はい、その通りでございます
達:ありがとうございました。3週間。おかげさまで。
宮:おじゃましました。ほんとに、こんな日曜日の真昼間に、こういう曲がかかるなんて。
達:いつものことですよ。
宮:そうですか(笑)そう思うと、ちょっと楽になりますけどね。
達:いつもよりちょっと有名かもしれない(笑)
大瀧さんのゴー・ゴー・ナイアガラの2枚を中心にやってきましたので、最後は大瀧さんの好きなバッファロー・スプリングフィールド。
宮:大瀧さんもバッファロー・スプリングフィールドの回があるんですね、ちゃんと。
達:そうなんですか(笑)
宮:だけやってるんですよ。それだけ入れ込んでいたということがよくわかりますね。
達:はっぴいえんどってバッファロー・スプリングフィールドのコンセプトに沿った形で音楽性を追求したんですけど、僕に大瀧さんが話してくれた話があって。
それまで聴いてたアメリカン・ポップスの、そういう時代じゃないんだと。モントレーとかウッドストックがあって、やっぱり新しいロックだという意識でやってたんだけど、スティーヴン・スティルスの曲のクレジットを見たらスクリーン・ジェムズって書いてあったって。そこで、目から鱗だったって。なんだ、同じじゃん。モンキーズもスティルスも、みんないいんだって。そこがすごいコペルニクス的展開だったんだって。
宮:それでバッファローに一気に行っちゃったんですか。
達:一気にアメリカンポップに戻ったって。それをやってもいいんだって。
宮:ああ、やってもいいんだと。
達:だから「ウララカ」とかそういう路線になるわけです。ソロで。その話は僕にすごくしてくれた。出版社のクレジットを見て、すごい衝撃を受けたと。
宮:そんなふうに思ったんですね。出版社のクレジットを見て目から鱗だった(笑)すごい。
達:というわけでバッファロース・プリングフィールドの3枚目のラストアルバム。全然バッファローの音はしてないんですけれども、A面の1曲目、1968年にシングルカットされて82位。ニール・ヤングの。のちにCSN&Yでもやりますが、「On The Way Home」を聞きながら、ポップロックナゲッツ1、2、3回、ご清聴ありがとうございました。
宮:ありがとうございました。



「ワーナー・ポップ・ロック・ナゲッツ」についてはこちら。

<了>