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【JAZZ新譜】コルトレーン直系のベテランが放つ快作 New Sky / Azar Lawrence (2022)

ニュー・スカイ / エイゾー・ローレンス

New Sky

New Sky

  • Trazar Records LLC
Amazon

 

アメリカでは ”Legendary saxophonist” と敬意をもって語られる、エイゾー・ローレンス。

ジャケット写真では、いささか得体の知れない風貌だが、そろそろ70歳というベテランである。

マッコイ・タイナーが、ジョン・コルトレーンの死後、ローレンスをテナーサックス奏者として起用したことで知られる通り、その演奏はコルトレーンの直系。
ブラック・スピリチュアル・ジャズの体現者として頭角を現した。

1970年代に『Bridge Into the New Age』、『Summer Solstice』、『People Moving』など優れたリーダーアルバムをリリース。

しかし80年代・90年代は、健康上の問題から活動は縮小。
それでも、スタンリー・タレンタインやアース・ウィンド・アンド・ファイアーのプロジェクトに参加して実績を残している。

そして2000年代に入って、本格的にジャズシーンの最前線に復帰。

なかでも2018年リリースの『Elementals』は高評価を得て、ジャズチャートの上位に駆け上がった。

そして今作の『New Sky』。

スピリチュアルな演奏も聞かせはするが、ソウル・ジャズぽい側面もあり、全体として華やかで彩り鮮やか。

コルトレーンさながらの高い精神性を示すソプラノソロもあり、サンタナのようなパーカッションに煽られながらテナーが陽気に躍動する曲もある。

とあるアルバムレヴューに「R&Bと、ブラジル音楽と、コルトレーンの精神性を融合させた作品」とあり頷けるが、曲ごとのスタイルに関係なく、一貫して生命力、高揚感を感じさせてくれる。

私はなぜか、岡本太郎の作品の過剰なまでの生命力を思い起こした。

 


<了>

 

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