おとのほそみち

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【AOR名盤】ラリー・リー / ロンリーフリーウェイ(Larry Lee / Marooned) 1982

 

ラリー・リー(Larry Lee)は、アメリカのカントリー・ロック・バンド、オザーク・マウンテン・デアデビルス(The Ozark Mountain Daredevils)の結成メンバーとして、1972年から約10年間活躍。
このバンドの最大のヒット曲、全米3位になった「Jackie Blue」(75年)は、ラリー・リーの作品だ。いま聞いても、洒脱でセンチメンタルな名曲である。

 


ラリーはバンドを82年に脱退し、ソロアルバム『Marooned』をリリース。

これがもう、ポップで爽やかなAORの見本のような仕上がり。

オリジナル盤のジャケットは、帽子とジャケットを身に着けた本人のポートレイトで、秋の伊達男といった風情なのだが、日本盤のジャケットは、それとは正反対のような、夏のリゾート感満載のイラスト。
同じく82年リリースの山下達郎の名盤『For You』と、まんま同じイメージだ。

 

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タイトルの『Marooned』も本来は“置き去りにされる”といった意味だが、日本では『ロンリーフリーウェイ』である。

こうしたジャケットやタイトルを本人がどう思ったか知らないが、日本でのセールスプロモーションを考えれば、この方が正しい。

 

この中でいちばんよく知られているのは、2曲目の「Don't Talk」で、後に映画『波の数だけ抱きしめて』のサウンドトラックにも使用された。

このほかにもポップな「Only Seventeen」や「Waiting To Let Go」、しっとりしたバラードの「The Best Is Yet To Come」など、いい曲が揃っている。



なお彼のソロアルバムは、結局のところ、この1作品のみ。

その後はBeyond Reachというカントリー系のユニットを組んで活動しているそうだ。

 

ロンリー・フリーウェイ(期間生産限定盤)

ロンリー・フリーウェイ(期間生産限定盤)

 1. Waiting To Let Go
2. Don't Talk / ロンリー・フリーウェイ
3. Marooned / ひとりぼっちのアフタヌーン
4. The Best Is Yet To Come / 乾いた季節
5. Number One Girl / 君はナンバー・ワン
6. Satisfaction Guaranteed (I Could Give You Love) / サティスファクション
7. Only Seventeen
8. Hollywood / 哀しみハリウッド
9. Just Another Girlfriend / アナザー・ガールフレンド
10. Hang On

 

<この項おわり>