2月下旬のいま、TOTOが日本をツアー中である。
ビッグネームの来日公演は、最近は大都市圏のみで数日というケースが多いが、今回のTOTOは、東名阪のほか福岡、広島、金沢、岩手も回る。
今回のツアーは、デビュー40周年記念というアニバーサリーとしての意味もあり、昨年夏、ウィーザーによるTOTOの「Africa」のカバーがヒットしたことで、さらに注目度が高まった。
私は行けていないのだが、武道館公演を観た知人によれば、たいそう盛り上がったそうだ。
ただ、今回残念だったのは、キーボードプレイヤーでオリジナルメンバーのデヴィッド・ペイチが病気のため来日できなかったことだ。
彼は、アメリカの西海岸きってのキーボードプレイヤーであり、参加したアルバムは数知れず。TOTOのメンバーとしても演奏だけでなく、多くの詞曲を手がけている。
TOTOの1978年のデビューアルバム「TOTO(邦題:宇宙の騎士)」は、450万枚を超えるヒット作だが、全10曲のうち8曲がデヴィッド・ペイチの作なのだ。
このアルバムからは「ホールド・ザ・ライン」をはじめ、4枚のシングルがリリースされており、そのうちの2枚目「アイ・ウィル・サプライ・ザ・ラブ(邦題:愛する君に)」を西城秀樹さんがカバーしている。
まず本家。
当時のヴォーカルだったボビー・キンボールのハイトーンが冴えているが、けっこう妙な曲で、歌い出しのAメロはキャッチーで誰にでも口ずさめるが、Bメロになったとたん、メロディもリズムも一変する。こちらはそう簡単には歌えない。
こちらはライブアルバム「BIG GAME '79 HIDEKI」に収められている秀樹さんのカバー。
バックの演奏がやや駆け足気味でドタバタしているのが残念ではあるけれど、Bメロのメロディは、うまく歌いこなしている。オリジナルのハイトーンとはまた違う、陰影のある節回しで。
で、この曲をカバーした人って他にいたっけ?と思って調べてみた。
YouTubeとSpotifyとGoogle Play Musicを探したが、トリビュートバンドとアマチュアしかなかった。プロのシンガーとしてカバーをリリースしたのは秀樹さんだけなのかもしれない。
#この項おわり