おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



洋楽ファンにこそ堂本剛のファンクプロジェクトENDRECHERIを聴いて欲しい

 

日本のアイドルのことをよく知らない洋楽ファンでも、KinKi Kids(キンキ キッズ)の名前と顔くらいは知っているだろう。

堂本光一、堂本剛によるデュオユニットで、1997年7月、シングル「硝子の少年」、アルバム「A album」の同時発売でCDデビュー。
以後、リリースするシングルは1位を重ね、2002年1月にはデビュー以来シングル13曲連続オリコンチャート1位の記録がギネスに認定されたことが発表された。
日本人として初めて音楽部門でギネスブックに名を残したのがKinKi Kidsなのである。
そして2018年1月に発売した「Topaz Love/DESTINY」でデビューシングルから39作連続で初登場1位を獲得し、ギネス記録を更新した。

 

ジャニーズの歴史で見れば、SMAP、TOKIO、V6が先輩。嵐、NEWS、関ジャニが後輩になる。
ただ、他のジャニーズタレントと違って、あまりバラエティ番組には出ない。
もちろん若い頃にはそれなりに出演していたが、現在冠のバラエティ番組は一本だけで、ゲストで出ることも多くはない。

ソロ活動は活発で、堂本光一は主にミュージカルを中心に活躍中。
そして堂本剛がチカラを注いでいるのが、ファンクをベースにする音楽活動である。

スポンサーリンク

 

 

NHK-FMの「ザ・ソウル・ミュージック」で長くMCを務めたオダイジュンコさんは、自らの番組に堂本剛を招いたとき「日本のファンクの希望の星」と紹介した。
いささか大げさすぎる気もするが、オダイさんがそう言いたい気持ちはわかる。
日本でのファンクのマーケットは小さい。アメリカでは超有名なミュージシャンでも、日本ではCDはほんのちょっとしか売れない。
堂本剛のような超有名なアイドルがファンクを愛し、ファンクの紹介役になってくれるのは、願ってもないことなのだ。

彼の音楽活動がファンク色を濃くしたのは、ソロとしては3枚目のアルバム、ENDLICHERI☆ENDLICHERI名義でリリースした「ソメイヨシノ」からである。
以後、名義は変遷するがコンスタントにアルバムリリースを続け、最新はENDRECHERI名義での「HYBRID FUNK」(2018年5月)である。

彼がリスペクトする曲を並べてみれば、多少ファンクを知っている人なら「ああ、なるほど」と思うはずだ。

2018年9月8日のNHK-FM「ザ・ソウルミュージック」出演時に挙げたのが
 George Clinton & P-Funk「I’m gonna make you sick」
 Sly & The Family Stone「I Want to Take You Higher」

2016年5月3日のNHK-FM「今日は一日 JB&ファンク三昧」出演時に挙げたのが、上記とのカブりを除き
 Sly & The Family Stone「If You Want Me To Stay」
 Parliament「Flash Light」

スライにパーラメントにジョージ・クリントン。まさにファンクど真ん中だ。

 

 「HYBRID FUNK」は、オフィシャルサイトで少し試聴できる。

【早期購入特典あり】HYBRID FUNK(Limited Edition A)(CD+DVD)(Sankakuエコバッグ付)

【早期購入特典あり】HYBRID FUNK(Limited Edition A)(CD+DVD)(Sankakuエコバッグ付)

  • アーティスト: ENDRECHERI
  • 出版社/メーカー: RAINBOW ENDLI9
  • 発売日: 2018/05/02

 

ちなみに80年代テイスト満載の7曲目「HYBRID ALIEN」で、音量は控えめながらキレのいいファンクなギターを鳴らしているのは山下達郎である。

そうそう簡単に客演するアーチストではない。

「硝子の少年」を提供してから20年。アイドルの枠に留まらず果敢にファンクに挑戦する堂本剛を、頼もしい後輩だと認めたに違いない。

 

#この項おわり