このアルバムジャケットで、
タイトルが「スーパー・モンスター」
アーチストが「クロード」
では
どういう人がどういう音楽をやっているのか、まったく見当がつかない。
「クロード」はプロジェクトネームみたいなものらしく、実は女性シンガーソングライター。
米ブルックリンを拠点に活動する21歳、クロード・ミンツという人で、これが初のフルアルバムということだ。
アルバムのアートワークから、癖のあるグランジぽい音を予想していたのだが、これが全然違った。
メロディは品があって瑞々しく、どこかか弱さというか儚さというか、心の陰を感じさせる歌声は、いつの時代にも通じるような、いわば“青春の光と影”がある。
とても良質なポップスであり、歌であると思う。
これが、ジミ・ヘンドリックスが立ち上げに関わったニューヨークの伝説のエレクトリック・レディ・スタジオで制作されたというのが興味深い。
若い世代のアーチストをも引き寄せる磁場みたいなものがあるのだろうか。
リリース元は、Saddest Factoryというところで、全然知らないなーと思ってたら、こちらも女性SSWとしてここのところ名前を上げてきた、フィービー・ブリジャーズが設立したレーベルだそうな。
彼女が所属するインディーレーベルDead Oceansのレーベル内レーベルという立ち位置らしい。
その第一弾のアルバムが、これなのだ。
レーベルの設立者といったって、フィービーはまだ26歳。
そこから21歳の女性が初フルアルバムをリリース。
コロナ禍にあって頑張る彼女たちを、父親世代のオジサンとして暖かく応援したい。
Claud - Soft Spot (Official Audio)
Claud - Guard Down (Official Video)
<了>