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【JAZZ新譜】ラージ・アンサンブルで描くバド・パウエル・トリビュート作品 Bud Powell in the 21st Century / Ethan Iverson (2021)

 

現代ジャズシーンにおける最重要なピアニストの一人、イーサン・アイヴァーソンがラージ・アンサンブルで描くバド・パウエル・トリビュート作品。

中身はかなり凝っていて、単にバド・パウエルの著名な曲をやってみました、というのとはワケが違う。

※以下はリリース元の資料より。

Blue Noteの録音を完全収録したMosaicボックス、またVerveの『The Genious of Bud Powell』を入口に人生を通してインスピレーションを受けて続けてきたバド・パウエル(ゆかり)の楽曲を選曲して、アレンジ、演奏するとともに、パウエルのソロ・フレーズなどからインスパイアされたオリジナル・コンポジション7曲も織り交ぜた16曲を収録している。

バド・パウエルの楽曲を傷つけることなく、描きたいという思いを抱いたアイバーソンは、ソニー・ロリンズ、ファッツ・ナヴァロ、トミー・ポッター、ロイ・ヘインズと共演した1949年のクインテットによるセッション演奏をもとに、4つの楽曲「Bouncing with Bud」「Dance of The Indels」「Wail」そして同セッションで演奏されたセロニアス・モンクの楽曲「52nd Street」をセレクト。
ダイナ・ステファンス、イングリッド・ジェンセン、ベン・ストリート、ルイス・ナッシュをフィーチャーして再現するほか、パウエルの音楽の重要な核となったハーモニー、またメロディのアイデアをもとにアンサンブル・パートをアレンジ。楽曲がもともと持っているブルージーでファンキーなサウンドとともに、どこか危ういムードもにじませる。
21世紀のバド・パウエルと題する通り、作品全体は、ビッグ・バンドのダイナミズムを生かしながら絶妙に現代的でスタイリッシュ。
ピアニストとしてのみならず、アレンジャーとしての才能もみせるアイバーソンの注目作。録音は、2018年12月29-31日ウンブリア・ジャズ・ウィンターでのライヴ録音。

 

1.Bud Powell In The 21st Century: I. Chorale
2.Bud Powell In The 21st Century: II. Continuity
3.Celia
4.Tempus Fugit 05:02
5.Five Simple Spells: I. Chorale
6.Bouncing with Bud
7.Five Simple Spells: II. Waltz
8.Wail
9.Five Simple Spells: III. Chorale
10.Dance of The Infidels
11.Five Simple Spells: IV. Moderato
12.52nd Street
13.Five Simple Spells: V. Ballad
14.I'll Keep Loving You
15.Nobile Paradisco
16.Un Poco Loco

<了>

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