気になる洋楽の新作がリリースされた時、まずサブスクリプションでチェックをし、気に入ったら、あるいは手元に置いておきたいと思ったらCDを購入するというパターンが多い。
同じような聞き方・買い方をしている洋楽ファンは少なくないと思う。
さてアリアナ・グランデのニューアルバム「thank u, next」がリリースされた。前のアルバムから約半年という短いインターバルでの発表である。
最近のシングルを聞けば彼女の好調ぶりは明らかで、アルバムもまず外れることはないと思ったが、Spotifyでチェックすると期待に違わず良い。
CDを買うかどうしようかと思い、日本版のリリースインフォメーションをチェックした。
thank u, next(スペシャル・プライス・エディション)(限定盤)
- アーティスト: アリアナ・グランデ
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2019/02/08
- メディア: CD
目を疑った。そして購入するのをやめた。
歌詞・対訳付きが「thank u, next」「imagine」のみだからである。
これじゃあわざわざ国内盤買う意味がない。
彼女の大きな魅力はそのキュートな声やルックスにある。
ただ一方で、その印象とは裏腹に、彼女の歌詞にはけっこうキワドく、毒気を含んだものが多い。
Spotifyなどの配信メニューを見てもらえればわかるがExplicitマークだらけだ。
つまり声とルックスの可愛らしさと、歌詞のキワドさのギャップが彼女の小悪魔的な魅力を醸し出しているのである。
もちろん彼女の声やダンス、曲のメロディーやリズムだけで十分楽しめるという意見もあるだろう。
しかし、であるならば、配信や動画サイト、輸入盤CDでいいということになってしまう。
せっかく日本盤を出すのであれば、きちんと対訳をつけた上で、彼女の価値観や世界観、届けようとするメッセージの意味を解説するべきだ。
こんなことをしていると、日本国内盤CDはますます売れなくなってしまうのではないだろうか。
怒りと共にそんな思いを強く抱いた。
#この項おわり